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バッテリーに青白い粉が出てるんだけど

車検のこぼれ話。

舞鶴市のセレナに乗っておられるお客様から

ガソリンスタンドで、バッテリーに粉が噴いてるから交換を薦められたとのことで、バッテリー交換のご依頼を頂きました。

バッテリーを確認すると、たしかに端子の部分に確かに青白い粉が。

 

あ、このバッテリーは、まだ交換しなくて大丈夫です。

 

今回は、交換時に書かれたステッカーの日付は2年前だったことと、テスターを繋げて測った数値が問題なかったことから

粉を綺麗に清掃してグリスアップ、あと1年使用することになりました。

 

もちろん、バッテリー劣化のサインの1つではありますので、交換をお勧めすることも多いです。


20170907battery.jpg


 
この青白い粉の正体は…
 
青い粉の部分は、緑青(ろくしょう)と呼ばれる、バッテリー端子に繋がるケーブルの銅から発生する錆び
白い粉は、バッテリー端子の鉛から発生する錆びで流酸鉛錆と呼ばれるもの、またはバッテリー液の気化等により、電極等で再結晶化した硫酸です。
 
 
硫酸鉛の結晶が、厄介者
 
鉛バッテリーは放電時、電極板の表面に硫酸鉛の結晶(サルフェーション)が発生します。
 
発生したサルフェーションはとても柔らかい物質なので、バッテリーを充電すれば電解液に溶け込みます。
 
なので理論上は、このサイクルが繰り返えされていれば、バッテリーは永続的に使えるはずなのですが…
 
バッテリーの寿命とは
 
バッテリーが長期間放置されたり(自己放電状態)、長期間充電と放電を繰り返すと、結晶化したサルフェーションが硬質化し、充電しても電解液に戻らなくなってしまいます。
 
サルフェーションは、非伝導性結晶皮膜です。
つまり電気を通さないため、この粉がバッテリー内部の電極版の表面にたくさん付着すると
 
 
 ●電気の流れが悪くなる (内部抵抗が増大)
 ●充電しにくくなる (充電効率の低下)
 ●蓄電量が減る (蓄電能力の低下)
 ●放電しにくくなる (放電パワーの低下)
 
つまりバッテリーの寿命です。
 
 
バッテリーは、テスターで数値がしっかり出てても、3年過ぎると壊れる確率がグンと高くなるので、交換をお勧めしています。